5月になると新入社員も入り、チーム運営において、さまざまな課題が出てくる時期です。
組織運営に関する課題を抱えている方も多いのではないでしょうか?
特に新入社員の参画や人材不足、多様な働き方が求められる現代においては、社員一人ひとりが主体性と柔軟性を持ち、チームとして最大限のパフォーマンスを発揮することが求められています。チームビルディング研修は、これらの課題解決に有効な手段です。
この記事では、チームビルディング研修の目的や効果、プログラム例、選び方までを徹底解説します。ぜひ最後までお読みいただき、組織力強化にお役立てください。

監修者:岩城成弘(いわしろ あきひろ)
スターバックスコーヒーやウォルト・ディズニー・ジャパンでの豊富な実務経験を活かし、日本全国の企業や教育機関などで、ホスピタリティ研修を開催している。特に、ディズニー流の「おもてなし」を基軸にした、企業のブランド価値を高める研修が人気。実践的かつ成果につながる指導が、多くの企業から高い評価を受けている。
チームビルディング研修とは
リモートワークの普及や心理的安全性の重要性が高まる現代では、組織力強化は喫緊の課題です。チームビルディング研修はまさにこのニーズに応えるものであり、近年注目を集めています。
「チームビルディング」はよく「チームワーク」と混同されやすいですが、明確な違いがあります。チームワークとは、目標達成のためにメンバー同士が協力するプロセスのことです。一方、チームビルディングとは、高い成果を出せるチームづくりそのものを指します。それぞれのスキルや能力を最大限に活かしながら関係性を構築し、協力を促し、継続的に成果を出す仕組みづくりに取り組みます。
チームビルディング研修の効果
チームビルディング研修は、ゲームやワークショップを通して参加メンバー同士のコミュニケーションを活性化し、相互理解を深めることで、良質な関係性作りを支援します。ここでは、チームビルディング期待できる効果を説明していきます。
相互理解と信頼関係の構築
企業ビジョンを共有し、社員の目的意識を高めます。普段は見えない性格や価値観を知ることで、コミュニケーションが活性化し、強い信頼関係が生まれます。
心理的安全性の向上と離職率の低下
発言しやすい環境を作ることで、心理的安全性を確保し「このチームで働きたい」と思える組織づくりに貢献します。結果として、離職率の低下にも繋がるでしょう。
組織力・生産性向上への寄与
個々のスキルが高いだけでは、チームでの高い成果は出せません。チームビルディングによってチームの対応力や機動力が高まり、強いチームが作られます。これにより、部署間連携やプロジェクト推進力が強化され、企業全体の業績向上に貢献します。
チームビルディング研修のプログラム例

チームビルディング研修には、大きく分けて「ゲーム・アクティビティ形式」と「座学・グループワーク形式」があります。課題や目的によって、うまく使い分けることで効果を実感できるでしょう。それぞれの特徴や具体的な方法について紹介していきます。
ゲーム・アクティビティ形式
ゲーム形式では、ペーパータワーや謎解き、脱出ゲームなどを通して、楽しみながらチームワーク、コミュニケーション能力、問題解決能力などを向上させます。
アクティビティ形式では、レゴ®シリアスプレイ®、ワープスピード、共同制作など、体を動かしながら体験的に学ぶことで、創造力、協調性、一体感を高めることが可能です。
これらの研修はいずれも参加者の積極的な参加を促し、研修を活性化させる効果があるでしょう。費用や所要時間は、プログラムによって異なります。
座学・グループワーク形式
座学・グループワーク形式では、チームビルディング理論、リーダーシップ、コミュニケーションスキルなどを体系的に学べます。
ロールプレイングやブレーンストーミングなどのグループワークと組み合わせることで、学んだ理論を実践的に活用できます。また、チーム内での役割分担、情報共有、問題解決といったスキルを効果的に習得することが可能です。研修の目的を明確化し、事後の振り返りを行うことで、学習効果をさらに高められます。
MCSCでは、テーマパーク体験型ホスピタリティ研修をはじめ、コミュニケーション能力向上研修など、お客様のニーズに合わせた多様な研修プログラムをご用意しております。詳しくはこちらをご覧ください。
オンライン研修のメリット・デメリット

最近では、対面研修よりも手軽に取り組めるオンラインでの研修を取り入れている会社もあります。一方で、オンラインは対面研修よりも集中力が落ちやすい、などのデメリットもあります。オンライン研修のメリットとデメリットは、以下の通りです。
オンライン研修のメリット
- 場所を選ばない
- コスト削減
- 参加しやすい
- 多様なツールを活用できる
オンライン研修のデメリット
- 通信環境に左右される
- 参加者同士の交流が深まりにくい
- 集中力が途切れやすい
- ツールの操作に不慣れな人がいる可能性がある
オンライン研修のメリット・デメリットを理解した上で、自社のニーズや状況に合わせて最適な研修形式を選択することが重要です。
チームビルディング研修を成功させるポイント

チームビルディング研修を成功させるには、事前の準備と事後のフォローが不可欠です。研修の効果を最大限に引き出すために、以下の3つのポイントに特に注意しましょう。
①自社の課題に合った目的設定:研修で何を達成したいのかを明確にすることが重要です。
②対象者とタイミングの選定:研修対象者や時期を適切に選択することで、効果を最大化できます。
③実施後の振り返りで効果最大化:研修後、振り返りを行うことで、学んだことを実践に活かせます。
これらの3つのポイントを押さえることで、チームビルディング研修の効果を最大限に高め、組織力強化に繋げられるでしょう。
チームビルディング研修の導入事例
様々な企業が、それぞれの課題に合わせて独自のチームビルディング研修を実施し、成果を上げています。ここでは、成功した事例の一部をご紹介します。
会社名 | 研修内容 | 結果 |
株式会社タニタ | 参加者の主体的な行動を促進する、ビジネスゲーム「The 商社」を活用した研修。 | ・営業力と組織力の強化に成功。 ・モチベーション向上。 |
株式会社メルカリ | 外部の講師を招いて、レゴ®を使った研修。お題に沿って作ったレゴ作品をメンバー同士見せ合う。 | ・参加者同士のコミュニケーションを活性化。 ・お互いの性格や考え方、新たな一面などに対する理解を深められた。 |
株式会社CHINTAI | 光を遮断した空間での対話する「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を活用。上下関係にとらわれないコミュニケーションを促進する。 | ・常識や固定概念を超えたチャレンジ精神を育むことに成功。 |
日清食品ホールディングス | 無人島研修という過酷な環境下での共同生活を通して、チームワーク、問題解決能力、サバイバル力を育成。 | ・参加者の精神的・肉体的な成長を促し、食の大切さを改めて認識させる効果が得られた。 |
チームビルディング研修では、自社の課題やニーズに合った研修プログラムを選択することで、組織力の強化、社員のモチベーション向上、そして企業全体の成長に繋げることが期待できます。
チームビルディング研修で組織力を高めよう
チームビルディング研修は、組織力強化に大きく貢献します。目的に合った研修設計、適切なプログラム選択、そして実施後の振り返りによって、研修の効果を最大化しましょう。
MCSCでは、チームビルディングに必要なコミュニケーション研修、管理職研修なども提供しています。ビジネスのチーム作りにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。